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  • IASBは、共通支配下の企業結合(Business Combination under Common Control(BCUCC))に関するリサーチ・プロジェクトのアップデートを公表しました。
IFRS関連:

IASBは、共通支配下の企業結合(Business Combination under Common Control(BCUCC))に関するリサーチ・プロジェクトのアップデートを公表しました。

2020年7月 17日

IASBは、共通支配下の企業結合に関するリサーチ・プロジェクトのアップデートを公表しました。IASBは今年の後半に、ディスカッションペーパーを発行する予定ですが、このアップデートにて、予備的な見解の概要を提供しています。

アップデートで言及されている予備的な見解の概要は、以下の通りです。

●共通支配下の企業結合とは


A社、B社はP社の子会社、C社はA社の子会社である。すなわち、P社がA社、B社、C社を支配している。このとき、企業結合により、C社がB社の子会社になった場合、P社が支配していることに変わりはない。このような取引が共通支配下の企業結合である。


●プロジェクトの目的
現行のIFRSでは、受入企業(上図B社)が移転企業(上図C社)との企業結合を、どう会計処理するかは定められておらず、実務上、多様な会計処理が行われている。このプロジェクトは、受入企業の会計処理を取扱い、受入企業の非支配株主、潜在株主、融資者及び他の債権者の情報ニーズに焦点を置いている。


●共通支配下の企業結合におけるポイント
・共通支配下の企業結合が行われた状況により、適用する会計処理は異なる。
・適用すべき会計処理決定のためのポイントは、「受入企業の非支配株主に影響を与える取引か否か」
(下図「共通支配下の企業結合が受入企業の非支配株主に与える影響」参照)
・上記の判断等により、簿価引継法か取得法のいずれかを適用する。

 

 

●共通支配下の企業結合の会計処理方法
共通支配下の企業結合取引の性質に応じて、以下のいずれかを適用する。
①簿価引継法
資産負債を帳簿価額で測定する方法
②取得法
資産負債を公正価値で測定する方法(IFRS第3号「企業結合」で定められている)


●取得法、簿価引継法が適用される取引
〈簿価引継法〉
受入企業の非支配株主に影響を与えない(完全支配下の企業など)企業結合に適用する。そのような企業結合では、企業の所有持分に実質的な変更はない。このような状況では、取得法の適用が取引の実態を表すか疑問だからである。

〈取得法〉
原則として、受入企業の非支配株主に影響を与える企業結合に適用する。そのような企業結合は、単なるグループ内の経済的資源の再配置とは言えないからである。

ただし、受入企業の非支配株主に影響を与える企業結合であったとしても、受入企業の株式が公開市場で取引されておらず、かつ、以下のいずれかを満たす場合は、取得法を適用することのコストが便益を上回る等の理由により、簿価引継法を適用する。
(1)非支配株主が、受入企業の関連当事者
(2)受入企業が簿価引継法を選択し、非支配株主がそれに反対していない。



●開示
取得法を適用した共通支配下の企業結合には、IFRS第3号で定める開示が要求される。これらの開示の一部は、簿価引継法を適用した場合にも要求される。

 

IASBより公表されたアップデート(英語)は、下記をご覧ください。
https://cdn.ifrs.org/-/media/project/business-combinations-under-common-control/inbrief-combs-of-businesses-june-2020.pdf?la=en